消費税還付と注意喚起

還付申告

国税庁はこのほど、「消費税還付申告に関する当局の対応について」とする文書を公表しました。

消費税の申告から消費税の還付まで、当局が対応するのに時間がかかるケースがあることに対して理解と協力を求めました。

この背景としては、後を絶たない悪質な不正還付への対応を強化していく方針があるとみられます。

 

消費税還付申告とは

消費税還付の告知

(出典:国税庁ウェブサイト「消費税還付申告に関する国税当局の対応について」より)

消費税は、仕入れ時に支払った消費税と、売上時に受け取った消費税を通算し、年間を通して売上時に受け取った額のほうが多ければ差額分を納税し、逆に仕入れ時に支払った額のほうが多ければ、消費税還付を受けられます。

消費税還付の不正とは、仕入れ時に支払った消費税額を実際より多く申告することで、高額な還付金を受け取る行為を意味します。

 

消費税増税

たびたびの増税で消費税率が10%となり、不正還付による〝旨味〟は増しつつあります。それに伴い不正還付も後を絶たない状況です。

国税当局は不正還付を「国庫金の詐取」だとして厳しく調査をしていますが、年間20万件にも及ぶ還付申告のすべてを精査するのは難しく、審査に時間をかけざるを得ません。

こうした状況のもと国税庁がこのほど公表した文書では、「取引等の相手方と連絡が取れないことなどにより取引の実態の確認が困難である場合や、取引に係る金銭授受の事実確認が困難である場合、輸出等に係る証拠書類が適切に保管されていない場合などにおいては、それらの確認に時間を要し、還付を保留する期間が長期にわたる」と釈明しています。

「還付税額が過大と認められる事由がないことが判明した場合には、遅滞なく還付を行うこととしています」として、納税者に理解と協力を求めました。

消費税専門官の配置

国税当局にとっても、還付が遅れると納税者に対して還付加算金を支払わなければならず、審査の効率化とスピードアップは喫緊の課題。そこで最新の2022年度には、消費税の不正還付に当たる専担ポストとして、「消費税専門官(仮称)」を全国の各国税局、13税務署に置くことをすでに決定しています。

今後は、さらに消費税の還付申告に対する調査は厳しさを増しそうです。